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【完全版】「のし(熨斗)」のマナー特集!のしの選び方や贈り方まで徹底解説

大切な方に贈り物をするとき、「『のし(熨斗)』のマナーが分からなくて不安...」という方も多いはず。そこでこの記事では、のしのマナー全般を徹底的に解説! のしの基本ルールから具体的な実用例、贈り物の正式な包み方まで詳しくご紹介します。ここを読めば、のしについて知っておきたいルールがまるごと分かりますよ。

目次

複雑な「のし(熨斗)」のマナーを徹底解剖!

結婚祝いやお中元などのギフトを贈るときに、「のし(熨斗)」はどうすればよいのか悩むことはありませんか? のしは掛けるべきなのか、どんなのしを選べばよいのか、のしには何を書けばよいのか…。 実はのしには複雑なルールがあり、贈り物の種類やシーンによって使い方も変わってきます。せっかく素敵な贈り物を選んでも、のしの使い方を間違えると、お相手に対して失礼になってしまうことも。 そこでこの記事では、のしにまつわるさまざまなルールを徹底的にご紹介します。マナーをきちんと押さえて、お相手に喜んでいただけるギフトを贈りましょう。

「のし」とは?

そもそも「のし」とはどういうものなのでしょうか? のしは、日本に古くから伝わる、贈り物に添える飾りのこと。 誕生日などのカジュアルなギフトシーンでは必須ではありませんが、フォーマルな場面での贈答品や目上の方への贈り物には、のしをつけるのが一般的な贈り方です。

もとは「あわび貝」を薄くのし干したもの

現在では、のし紙全体を「のし」と呼ぶことも増えてきました。しかし、「のし」はもともと、のし紙の右上にある六角形の小さな飾りのことを指す言葉です。 のしの起源は、「あわび貝」を薄くのして干した「のしあわび」から来ています。 長寿の象徴であるあわびは、古くから縁起物として神様へのお供え物に用いられてきました。その際に「のしあわび」が使われていたことに由来して、現在では贈り物にのしを添える文化が受け継がれているのです。 六角形の「のし」の飾りは、冠婚葬祭のうち、結婚祝いや出産祝いなどのお祝い事のときに使うものとされています。

生鮮品にはのしは貼らない

ここで気をつけたいのは、「生鮮品には、のし(六角形の飾り)は貼らない」というマナーがあること。それはなぜでしょうか? もともと神様へのお供え物には、魚や肉などの「生もの(生鮮品)」を贈ると縁起が良いとされてきました。そこで、中身が生鮮品でない贈り物には、あわびに見立てたのしを飾ることが「生ものを添えました」という意味になるのです。 そのため、魚介やお肉、果物などの生ものを贈るときには、マナー上、のしは不要となります。生鮮品ギフトを贈るときは、右上に六角形の飾りがついていない、水引のみがついたのし紙を選ぶように注意しましょう。

のし紙とは?

続いて、「のし紙」についてご説明しましょう。 「のし」と「のし紙」はよく混同されがちですが、整理すると下記のようになります。

のしと水引が印刷された紙

「のし紙」とは、六角形の「のし」と、「水引(みずひき)」が印刷されている包み紙のことを指します。水引とは、贈答品や祝儀袋などに掛けられる飾りひものことです。 贈り物の包み紙に水引を掛けて結び、のしを貼り付けるのが本来の形でしたが、現代ではのしと水引があらかじめ印刷された「のし紙」が多くのギフトシーンで重宝されています。

のし紙はあくまで簡略化された贈答方法

現在多く使われているのし紙は、あくまで包装の手間を省くための、簡略化された贈答形態。 もともとは上述のように、のしをつけた掛け紙に水引を結ぶのが正式な贈り方であることも覚えておきましょう。

のしの構成

※画像は結婚祝いで掛けるのしの一例です

のしはおもに4つの要素から構成されています。 ・のし のし紙の右上にある、六角形の飾りのこと。もとはあわびを薄くのしたもので、神仏に生ものをお供えする風習に由来しています。 ①表書き(名目) のし紙の上段中央にある、贈り物の目的についての記載のこと。 何を記載するかは、シーンによって使い分けが必要です。 別名を「名目」といい、のし紙の表側全体を「表書き」という場合もあります。 ②水引 のし紙の中央の、ひも飾りの印刷を指します。水引はシーンによって、結び方や色などに決まりがあります。 本来は包み紙が開かないように結ぶひもであり、簡易版であるのし紙にはそれが印刷されています。 ③名前書き(名入れ) のし紙の下段にある、送り主の署名のこと。人数や贈り主によって、書き方にルールがあります。

内のしと外のしの使い分け方とは?

のし紙の掛け方には、「内のし」と「外のし」の2種類があります。 ギフトの種類や贈り方によって使い分けが必要なので、詳しく解説していきましょう。

内のしは紙が破れやすい郵送で

ギフトを包装する前に掛けるのしを「内のし」と言います。 ギフトを郵送で贈る場合は、のしを外側にすると配送中に紙が破れてしまう可能性があるため、内のしを掛けて贈るのが適切です。 また、内祝いなどの際も、内のしで贈るのがよいでしょう。 その理由は、内のしは包装紙に隠れることから、控えめな印象を与えるため。 内祝いなどはお相手の出来事に対して贈るものとは違い、自分側の出来事に関する贈答品のため、控えめに内のしで贈るのがおすすめです。

外のしは贈り物が同時にたくさん届く時

ギフトを包装した後に上から掛けるのが「外のし」です。 ギフトを手渡しで贈る場合は、外のしを使うとよいでしょう。郵送とは違い、運ぶ途中で包装が破れる危険性が低いためです。 また、結婚祝いや出産祝いなども、外のしにするのがおすすめです。こうした贈り物は、同時に他にもたくさんの贈り物がお相手に届くもの。外のしなら贈り主の名前などがすぐにわかるため、お相手への気づかいにもなります。

短冊のしは簡略版として使える

短冊のしとは、その名の通り、短冊の形をしたのし紙のこと。 のし紙をさらに簡略化したものであり、贈答品のサイズが小さいときや、のしが掛けづらい形状の贈り物に用います。 短冊のしは気軽な印象を与えるものなので、あまり形式ばった贈り物にしたくないときや、ちょっとしたプレゼントを贈るときにも使われます。

水引の結び方

ここからは、水引のマナーについてご紹介しましょう。 水引は、「結び方」「ひもの色」「ひもの本数」の3つの組み合わせによって、意味合いが変わってきます。 まずは、水引の「結び方」について見ていきましょう。 水引の結び方は、大きく分けて、「蝶結び(花結び)」「結び切り」「あわじ(鮑)結び」の3種類に分けられます。 それぞれどんなものなのか、下記で解説していきます。

蝶結び(花結び)は「何度も起きてほしい」

蝶結び(花結び)は、ほどくのが簡単で何度でも結び直せることから、「何度でも起きてほしい事」への贈り物に用います。 出産祝い・進学祝いなど、一般的なお祝い事に広く使える結び方です。 華やかな結び方ではありますが、結婚祝いなど、何度も繰り返すのが望ましくない事への贈り物には、蝶結びは避けるようにしましょう。

結び切りは「二度と繰り返さない」

結び切りは、水引を固結びの形にしたもの。一度結ぶと解けないことから、「二度と繰り返したくない事」への贈り物に用います。 結婚祝いやお見舞い、全快祝い、弔事などの贈答品には、この結び方が適しています。

あわじ結びは、より強く「人生に一度きりであれ」と願う場合

あわじ結びは、結び切りと同じように、「人生に一度きりであってほしい出来事」への贈り物で用います。 結び切りより強固な結び方のため、意味合いもいっそう強くなるのが特徴です。 あわじ結びを使うシーンは、結び切りと同様に、結婚祝いやお見舞いなどが該当します。 あわじ結びは、両端を引っ張るとより強く結ばれることから「末永く結ばれたままで」という意味も込められており、結婚祝いにはぴったりの結び方です。

水引の色

続いては、水引の色について学んでみましょう。水引の色は、おもに慶事(お祝い事)と弔事(お悔やみ事)とで大きく異なります。

慶事の場合

お祝い事全般で使われるのが、「紅白」の水引です。 結婚祝いや結納など、一生に一度であってほしいお祝い事には「金銀」を使っても良いとされています。 昔の「金銀」の水引は、本物の金箔・銀箔からできていたので、とても高価なものだったようです。そのため、結婚祝いのような一生に一度のお祝いには奮発して「金銀」の水引を使い、その他のお祝い全般には「紅白」の水引を用いる、という使い分けもされています。

弔事の場合

葬儀や法事などのお悔やみ事の際に使われるのは、「黒白」「黒銀」「青白」などの色の水引です。 5万円以上の金額や贈り物を包む場合は、ひもがどちらも銀色の「双銀」という色が使われます。 また、弔事のうち、神道によって行われる神式の葬儀などの場合は、ひもがどちらも白い「双白」が使われるのが一般的です。 関西地方、特に京都では、「黄白」の水引が使われることも多いようです。

水引のひもの本数にも注意!

水引で使われるひもの本数には、おもに「3・5・7・10」がありますが、この中で最も一般的に使われているのは「5本」です。 偶数は「割り切れる」ことから、「別れる・切れる」を連想させ、縁起が悪いため避けるのが吉。しかし例外として、「10」は5本×2という解釈もされるため、結婚祝いなどの贈り物に適しています。 また、9も奇数ではありますが、「苦」を連想させることから水引の本数としては避けるべきです。

【基本マナー】表書きの書き方

続いては、のしの「表書き」の書き方をご紹介しましょう。 表書きとは、「祝御出産」「内祝」など、水引の上に書く「贈り物の目的」のこと。表書きを書くときは、下記の4つの基本ルールを押さえておきましょう。 1.全体のバランスが整うように書く 2.文字がのしや水引と重ならないよう気をつける 3.慶事(お祝い事)の贈り物は濃い色のペンで書く 4.弔事(お悔やみ事)の贈り物では薄い色のペンで書く このうち、1.と4.について、下記で詳しく解説します。

バランス良く書くことを意識

表書きを書くときは、文字数やスペースの大きさを考慮して、中央部分にバランスよく書くことを意識しましょう。 「寿」や「御祝」のように文字数の少ない表書きのときは、文字の上下の余白や字間をほどよくとって、大きめの文字で書きます。 「御結婚御祝」など字数が多めになる場合は、上下の余白や字間も狭めにして、文字の大きさが均等になるように書きましょう。

弔事は薄い色のペンで

通夜や葬儀などの弔事では、掛紙※の表書きを薄墨で書く習わしがあります。 これには、「書いた文字が涙でにじんだ」「突然のことで、しっかり墨をする暇もなかった」といった意味が込められています。 現在は薄墨で書ける筆ペンが市販されているので、弔事の際はこうしたものを使って表書きを書くようにしましょう。 ※弔事では熨斗は印刷されていないので「のし紙」ではなく「掛紙」と呼ばれる

シーンによって名目の種類が異なる

表書きに書く文字は、結婚祝いや出産祝いなど、シーンによって名目が異なります。 一般的なお祝い事のシーンでは、「御祝」や「寿」が基本的なスタイルです。ただし、結婚祝いには「御結婚御祝」という名目が使われるなど、シーンごとに特有の名目も存在するので注意しましょう。 お祝い事の表書きについては、後述に名目の一覧があるので参考にしてみてください。 弔事での香典の表書きは、それを渡す場面によって名目が変わります。 仏式の通夜や葬儀では「御霊前」や「ご霊前」を使うのが一般的です。 四十九日の法要以降、一周忌、三回忌、七回忌などの法事では、「御仏前」「御佛前」「ご仏前」が使われます。 なお、通夜・葬儀の香典においては、仏式の浄土真宗では「御仏前」、キリスト教式では「お花料」、神式では「御玉串料」などが使われます。 宗教が不明な場合には「ご霊前」が使われることも多いようです。 (※地域や風習によって違う場合もあります。)

具体的なシーンでの名目例

・結婚祝い:御結婚御祝、御婚礼御祝、寿 ・出産祝い:御出産御祝、祝御出産 ・結婚内祝い:内祝、寿 ・長寿祝い:福寿、祝還暦(60歳)・祝古希(70歳)・祝喜寿(77歳)など ・卒業祝い:御卒業御祝、祝御卒業 ・入学・入園祝い:御入学(園)御祝、祝御入学(園) ・新築祝い:御新築御祝、祝御新築 ・開店祝い:御開店御祝、祝御開店、祈御発展 ・快気祝い:快気祝、快気内祝、御見舞御礼 ・歳暮:御歳暮 ・病気見舞い:御伺(目上の人へ)、御見舞、粗品 ※「御結婚祝」「御出産祝」など、時には表書きが4文字になることがあります。4文字の表書きは「死文字」といって気にされる方もいるので、二行にするか「御出産御祝」「御結婚御祝」など書き換えしましょう。

名入れ(贈り主の名前)の書き方

水引の下の部分には、贈り主の氏名を記入します。氏名を書くときの注意点を確認してみましょう。

名目より少し小さく書く

贈り主の氏名は、水引の下の中央部分に書きます。水引の上にある「名目」の文字よりも小さく書くようにしましょう。 のしに書く名前は、名字のみにするかフルネームにするか、迷うときもあるかもしれません。 基本的に、贈り主が家(家族)である場合は名字のみ、個人である場合はフルネームを書くようにするとよいでしょう。

夫婦の場合

夫婦で贈り物をする場合は、2人の名前を入れることが一般的です。 夫の氏名を中央にフルネームで書き、その左側に妻の名前を名字なしで書きます。妻の名前の位置は、夫の名前の位置にそろえるようにしましょう。

3人以上で贈る場合

会社の従業員や友人同士で、連名で贈り物をすることもあるでしょう。 連名のときは、のし紙に全員の氏名を書くのは3人までとします。 4人以上になる場合は、代表者の氏名を中央に書き、その左側に「外一同」などと書きましょう。 3人の氏名を書くときは、贈り主のなかで最も目上の方の氏名を、中央に書きます。続けて、その左側に、他の方の氏名を年齢順などで書いていきましょう。 年齢や地位などが特に全員変わらない場合は、五十音順に氏名を書けば問題ありません。

団体で贈る場合

会社などの団体で贈り物をする場合は、4名以上の場合は上述のように全員の氏名は書きません。代表者の氏名を中央に書き、その左側に「外一同」などと書きましょう。 団体でご祝儀などを贈る際は、可能であれば贈り主全員の氏名を「奉書紙」と呼ばれる和紙に書き、内袋の中に入れるとよいでしょう。

ふくさ(袱紗)のマナー

ここからは、ご祝儀袋に関するマナーをご紹介していきます。 まずは、ご祝儀袋を包む「ふくさ(袱紗)」について解説しましょう。 ふくさとは、ご祝儀袋が折れたり破れたりしないように包むための布のことです。 「ご祝儀を受け取るお相手を大切に考え、礼儀を尽くしました」ということを示すためにも使われます。 ふくさには、昔ながらの風呂敷タイプのほか、ご祝儀袋を挟み込むようにして使う「金封ふくさ」、布を留めておく爪のついた「爪付きふくさ」、ご祝儀袋を乗せる台がある「台付きふくさ」などもあります。 マナー上はどれを使っても良いので、お好みのものを選びましょう。 どうしてもふくさが用意できなかった場合は、ハンカチなどで代用しても問題ありません。

ふくさの色

ふくさは、色に関してもマナーが存在します。 お祝い事には、赤・オレンジ・えんじ・ピンク・金色など、暖色系の明るい色のふくさを使います。 お悔やみ事には、紺や緑、グレーなど、寒色系で沈んだ色のふくさを使いましょう。 慶事にも弔事にも使える色としては「紫」があります。ただし、「薄紫」は慶事にしか使えないので注意が必要です。

ふくさの柄

ふくさは基本的に、柄のない無地のものが良いとされています。 しかし、柄ものがすべてマナー違反というわけではなく、シーンにふさわしい柄であれば問題ありません。最近では、レースや刺繍などをあしらったおしゃれなふくさも人気を集めています。 柄が入っているものを選ぶ場合は、慶事であれば、松竹梅や扇、亀甲といった縁起の良い柄がおすすめ。弔事であれば、菊や蓮、蘭などの柄を選びましょう。

ふくさの包み方(慶事)

1.ふくさを開いて、ひし形になるように置きます。  布を留める爪がついている場合は、爪が右に来るように置きましょう。 2.ふくさの中央から少し左寄りのところにご祝儀袋を置きます。 3.左、上、下の順でふくさを畳みます。 4.右を畳んで、布の端を左に畳みこめば完成です。  爪がある場合は、爪を留め糸にひっかけたら出来上がりです。

ふくさの包み方(弔事)

1.ふくさを開いて、ひし形になるように置きます。  布を留める爪がついている場合は、爪が右に来るように置きましょう。 2.ふくさの中央から少し左寄りのところにご祝儀袋を置きます。 3.右、下、上の順でふくさを畳みます。 4.左を畳み、布の端を右に畳みこめば完成です。  爪がある場合は、爪を留め糸にひっかけたら出来上がりです。

上包みのマナー

「上包み」とは、ご祝儀袋の一番外側の包みのこと。これにのしと水引、表書きを添えればご祝儀袋が完成します。 上包みの裏側の、上下の折り返しで隠れる部分には、贈り主の住所を書きます。水引より下の、左寄りに書くようにしましょう。 上包みは左右から包んだあと、上下の紙をそれぞれ折って重ねますが、この重ね方は慶事か弔事かによって異なります。 慶事のときは、下から折り上げた紙が一番外側に来るように重ねます。 これは、おめでたいことは上に向かって続いていくように…という願いによるものです。「お祝い事なので、万歳するように包む」と覚えるとよいでしょう。 それに対して弔事では、上からの折り返しが一番外側に来るように重ねます。

中袋のマナー

「中袋」とは、ご祝儀袋の中でお札を包む封筒のこと。封筒のタイプではなく、一枚の紙でお札を包むタイプは「中包み」と言います。 中袋または中包みは、上包みとセットで贈るのが正式なマナーとなっています。 通常はご祝儀袋にセットされて売られていますが、中袋(中包み)が入っていない場合には封筒を用意するようにしましょう。

中袋の書き方

中袋(中包み)の表面には「金額」を、裏面には「贈り主の住所と氏名」を書きます。 「誰がいくら包んでくれたのか」がお相手に分かりやすくなるよう、金額は書くのがマナーとなっています。 金額は漢数字を使って、楷書(崩さない書体)で書きます。 壱、弐、参、萬…といった旧字体を使い、「金 参萬円」や「金 参萬円也」といった形で書くのが正式なマナーです。「円」を旧字体の「圓」で書いてもよいでしょう。 封筒タイプの中袋は表と裏が分かりやすいですが、紙を折って包むタイプの「中包み」は、どちらが表なのか分かりにくいかもしれません。 その場合は、「左側に三角の空きがある部分」が表側だと覚えておきましょう。

中袋の包み方

中袋にお金を入れるときは、シワや折り目のない「新札」を包むのがマナーです。 これは、「きちんと手間をかけて準備したお祝い金」であることを意味します。 また、お札は表裏と向きをそろえるようにします。中袋を開いたときに、紙幣に描かれた肖像画が最初に見えるような向きで入れましょう。

【基本マナー】贈答品の包み方について

ここからは、贈答品の包み方についてご紹介します。 贈り物の箱やケースを包むときにも、実はいろいろなマナーがあるのをご存じですか? ここからは、包み方のマナーである「贈答体裁」について見てみましょう。

包み方はなぜ大切か?

日本では贈り物をする際に、「贈答体裁」と呼ばれるしきたりが重要視されます。 贈答体裁とは、礼儀作法を守って贈り物をするために必要な、包み方のルールのことです。 これまで解説した、のしやご祝儀袋などのルールも、この贈答体裁のひとつと言えます。 せっかくの贈り物も、この贈答体裁が整っていないと、相手に不快感を与えることになりかねません。そこで、贈り物を包むときの基本ルールをしっかり押さえ、贈答体裁を整えてギフトを贈るようにしましょう。 まず、贈り物は「白い紙で包む」という原則があります。これには、贈り主の身の汚れや、外界の悪疫(流行病など)から贈り物を守るという意味が込められています。 フォーマルな場面では、白い和紙で贈り物を包むことが多くなります。和紙の種類には、「檀紙」「奉書紙」「糊入れ」というものがあります。 格式の高い贈答にはシボ(しわ加工)のある「檀紙」を用い、一般贈答には、片面が少し毛羽立った「奉書紙」を用います。「糊入れ」というなめらかな和紙は、略式の場合にのみ使われます。 和紙は、結婚祝いの品は2枚重ね、そのほかは1枚で包むのが一般的です。ていねいな贈り物の場合には、四方から畳むだけにすることもあります。

包んだ時に右前になれば慶事、左前が弔事

贈り物を包むときには、「右前(みぎまえ)」「左前(ひだりまえ)」というルールがあります。 箱を紙で包むとき、箱の裏側で、包み紙の端と端を左右から重ね合わせて留めるようにしますが、このとき注意したいのが右前・左前です。 慶事(お祝い事)のときは、左右の紙のうち、右側の紙が上になるように重ねます。これを「右前」と言います。 弔事(お悔やみ事)のときは反対に、左側の紙が上になるように重ねます。これを「左前」と言います。 このルールは、のし紙を箱にかけるときや、ふくさや風呂敷で中身を包むときにも同じになります。「慶事は右前、弔事は左前」と覚えておきましょう。 また、包む品の大きさによっては、包み紙の上下を折る場合もあります。その場合は、慶事では下側の紙が、弔事では上側の紙が上になるように重ねましょう。

慶事の包み方(キャラメル包み)

続いて、実際の贈り物の包み方を見てみましょう。 箱を包装紙で包むときは、以下のような「キャラメル包み」という方法が多く使われます。 1.箱を紙の中央に置く 箱の裏面を上にして、紙の中央に置きます。右側の紙の端が箱の中央にくるように、箱の位置を調整します。 2.箱の中心で紙を留める 右側の紙を一度戻してから、先に左側の紙を折り、その後右側を折ります。その際、「左右の紙がたるまない」& 「箱の位置がずれない」ことに注意し、紙の合わせ目をセロハンテープや両面テープで留めます。 3.上の閉じ口に折り目をつけ、留める 上下の紙が均等になるように、箱の位置を調整します。 ①手前の上の紙を、箱に沿って下へ折ります。 ②左右の紙を、箱に沿って折ります。 ③下の紙を、箱に沿って折り上げます。その際、左右の紙と交わる位置に軽く印を付けて下さい。 これで折り目は完成です。 下の紙を持ち上げ、セロハンテープで留めます。 4.下の閉じ口に折り目をつけ、留める 下の閉じ口も3.と同じ手順で止めれば、完成です。

弔事の包み方

弔事の場合のキャラメル包みも、大まかな手順は上記と同じになります。 ただし、「2.箱の中心で紙を留める」の手順のとき、弔事では右側の紙を先に折り、その後、左の紙を折るように注意しましょう。

【シーン別】のしの具体例を紹介!

ここで、各シーン別に、のしの具体例を見てみましょう。 名目の書き方、水引の種類や色などが、図で分かりやすくなっているので参考にしてみてください。 結婚祝い、出産祝い、迎春・お中元・お歳暮、快気祝い、長寿祝いのシーンごとにご紹介します。

結婚祝いの場合

「結婚祝い」ののしはこのようになります。 結婚祝いの水引には、「結び切り」や「あわじ結び」の結び方が使われます。 水引の色は、紅白や金銀がよいでしょう。水引の本数は10本がよく使われます。 結婚祝いののしの表書きには、「御結婚御祝」「寿」といった文言が用いられます。

出産祝いの場合

「出産祝い」ののしはこのようになります。 出産祝いの水引には、「蝶結び(花結び)」の結び方が使われます。 水引の色は紅白を使いましょう。水引の本数は、お祝い事において一般的な5本が用いられます。 出産祝いののしの表書きには、「御出産祝」「御出産御祝」「祝御出産」という文言が使われます。 ただし「御出産祝」「祝御出産」は続けて書くと4文字で「死」を連想させるため縁起が悪いとも言われています。「御出産祝」「祝御出産」と書く場合は2文字ずつに分けて書くようにしましょう。

お年賀・お中元・お歳暮の場合

「お中元」や「お歳暮」、「お年賀」など、季節のご挨拶ののしはこのようになります。 季節のご挨拶の水引には、「蝶結び(花結び)」の結び方が使われます。 水引の色は紅白が一般的です。水引の本数は、お祝い事において一般的な5本がよいでしょう。 季節のご挨拶ののしの表書きには、「御年賀」「迎春」「御中元」「御歳暮」「お年賀」「お中元」「お歳暮」といった文言が用いられます。

快気祝いの場合

入院中のお見舞いなどに対するお返しである「快気祝い」ののしは、このようになります。 快気祝いの水引には、「結び切り」の結び方が使われます。 水引の色は紅白、水引の本数は、お祝い事において一般的な5本がよいでしょう。 快気祝いののしの表書きは、贈り主の回復の状況によって異なります。 贈り主の病気やけがが全快したときは、「快気祝」という書き方が使われます。 全快はしておらず、自宅療養や通院などを続けるときは「快気内祝」「御見舞御礼」といった言葉を使いましょう。 ただし「快気内祝」は続けて書くと4文字で「死」を連想させるため縁起が悪いとも言われています。「快気内祝」と書く場合は2文字ずつに分けて書くようにしましょう。

長寿祝いの場合

「還暦」「古希」「喜寿」「傘寿」…など、長寿祝いののしはこのようになります。 長寿祝いの水引には、「蝶結び(花結び)」の結び方が使われます。 水引の色は紅白が一般的です。水引の本数は、お祝い事において一般的な5本がよいでしょう。 長寿祝いののしの表書きは、「祝還暦」「祝古希」「祝喜寿」という書き方をします。「還暦御祝」といった4文字の書き方は、「死文字」として縁起を気にする方もいるので、避けた方が無難でしょう。

のしのマナーをきちんと守ってお祝いしよう

のしのマナーから贈り物の包み方まで、贈答品の包装に関するさまざまなマナーをご紹介してきました。あなたの疑問点は解決しましたか? 日本には贈り物に関して多くのマナーが存在しますが、それらは贈り主であるあなたの真心や誠意を伝えるための、とても大切なものです。 マナーを守った贈り物で、お相手とのご関係がより良いものになることをお祈りしています。

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