【出産内祝い】お礼状の書き方とは?基本ルールからお相手別の例文集まで

「出産内祝い」を贈るとき、あわせて贈りたいのが「お礼状」。この記事では、出産祝いに対するお礼状を書くときのマナーを詳しく解説します。文章の構成やNGワードから、お相手との関係性ごとに使える例文テンプレートまで。お礼状にふさわしい便箋・封筒は? といった疑問にもお答えしますよ。

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出産祝いをいただいたら、お礼状を贈ろう!

出産祝いをいただいたら、お返しとして「内祝い」の品を贈りますが、その際に品物に添えたいのが「お礼状」。 お礼状を書くときは、お祝いへの感謝や赤ちゃんの名前の報告など伝えたいことも多いため、どのように書くべきか悩む方も多いのでは? そこでこの記事では、お礼状を書くうえでのマナーと、実際のお礼状の例文などをご紹介します。

出産内祝いのお礼状の書き方とは?

出産内祝いに添えるお礼状を書くうえで、まず気になるのは「どのような内容を、どの順番で盛り込めばいいのか」ということ。 お礼状の書き方にもマナーがあり、読みやすい構成・流れが存在します。 ここからは、出産内祝いのお礼状の構成を6つに分けてお教えしましょう。

①頭語

「頭語」は書状の冒頭に書く、いわゆる「こんにちは」にあたる言葉です。正式なお礼状は常に頭語で始まり、「結語」で締めくくるのがマナーです。(結語については後ほど説明します。) 頭語には、一般的に「拝啓」「拝呈」「啓上」といった文言を用います。 目上の方へ贈る際には、よりかしこまった「謹啓」「恭啓」を用いるようにしましょう。 後ほど説明しますが、ここで紹介した頭語と結語はセットで用いられ、それぞれの頭語にはそれに合わせた結語が存在するので注意が必要です。

②時候のあいさつ

頭語でお礼状を始めたら、次に「時候のあいさつ」を書きます。 時候のあいさつは「四季で分ける」ことができます。ここでは春夏秋冬それぞれについて、具体的な時候のあいさつをご紹介しましょう。 ■春の時候のあいさつ 「初蝶の姿を見かけ本格的な春の到来を嬉しく感じております  すっかりご無沙汰いたしておりますが お変わりございませんでしょうか」 「風が春から初夏の香りを運んでくるのを感じる季節 お健やかにお暮らしのことと存じます」 ■夏の時候のあいさつ 「晴天が続く盛夏のみぎり ○○様におかれましては ご壮健で暑さを乗り切っていらっしゃることと存じます」 「晩夏の候 〇〇様におかれましては いよいよご清栄のこととお喜び申し上げます」 ■秋の時候のあいさつ 「虫の音にも深まる秋を感じる頃となりました」 「高く澄みきった空に 心も晴れ晴れとするこの頃 ○○様には笑顔が広がる毎日をお過ごしのことと存じます」 ■冬の時候のあいさつ 「生命力に満ちた寒椿が活力を与えてくれる厳冬の候 いよいよご活躍のこととお祝い申し上げます」 「すっかりご無沙汰しておりますうちに ひときわ冷え込むようになりました  ご多忙のことと存じますが お風邪など召されていませんか」

③お祝いへの感謝・感想

礼式としての①頭語、②時候のあいさつを終えたら、いよいよ本題に入ります。 まずは出産のお祝いをしていただいたことへの感謝の気持ちを述べましょう。 「この度はご丁寧なお祝いをいただきまして 誠にありがとうございます」 「息子もいただきました〇〇をとても気に入り 愛用しております」 このように、お祝いの品をいただいたことに対し、率直に感謝の意を述べます。 また、可能であれば実際にお子さんが使っている旨なども報告できると良いでしょう。

④赤ちゃんの性別・名前(由来)・母子の様子

次にお伝えすべきは、赤ちゃんの性別と名前、そして母子の様子です。 「我が子は〜〜〜という願いを込めて 〇〇(ふりがな)と命名いたしました  おかげさまで母子ともに健やかに過ごしております」 名前についてはしっかりふりがなをふり、名前の由来も書き加えられるとよいですね。また、親子ともに健康であることをこのタイミングで伝えましょう。

⑤お相手を気遣う言葉

お礼状を締めくくる前に、必ずお相手への労いの言葉を入れるようにしましょう。 労いの言葉にはさまざまな種類があり、どんな言葉をどの場所に書くかについて厳格なマナーはありません。 しかし、一番自然なのは文章の締めくくりとしてお相手への労いの言葉を述べることです。具体的には以下のような言葉を入れると良いでしょう。 「ご多幸をお祈り申し上げます」 「お風邪など召されませんように」 「末筆ながらますますのご活躍をお祈り申し上げます」 「どうぞお元気でご活躍されますように」

⑥結語

「①頭語」でも少しふれた「結語」は、その名の通り文章の結び(締め)に使われる言葉です。 結語は頭語とセットで用いられ、使う頭語によって使うべき結語が変化するので注意が必要です。 頭語が拝啓の場合→「敬具」 頭語が拝呈の場合→「敬白」 頭語が啓上の場合→「拝具」 頭語が謹啓の場合→「謹言」 頭語が恭啓の場合→「敬白」

出産祝いへのお礼状を書く際のNGワード

多くのフォーマルギフトにおいてNGアイテムが存在するように、お礼状を書く際も縁起が悪かったり、お相手への失礼にあたったりするNGワードが存在します。 まず1つ目のNGワードは、「お返し」という言葉。 これには「お相手が贈ってきたから返す」という義務的なニュアンスが含まれてしまうため使用を避けるべきです。 そして2つ目のNGワードは「忌み言葉」。忌み言葉とは、縁起の悪い意味をもつ言葉のことです。 「別れる」「切れる」「離れる」「去る」「冷える」「終わる」「流れる」といった、不吉を予感させるような言葉は使用しないよう心がけましょう。 これらは出産内祝いだけでなくお礼状全般に通ずるものなので、頭に入れておくと役立つでしょう。

お礼状には「句読点」を使わない

お祝い事のお手紙を書くときには、もうひとつルールが存在します。 それは「、」や「。」といった「句読点」を使わないということ。 句読点には「終わり」「区切り」という意味があり、幸せなことの終わりをイメージさせるため、お祝い事のメッセージでは避けるというルールがあります。 本来句読点を使うところでは、空白や改行を使うようにして読みやすい文章を書きましょう。

【関係性別】出産内祝いのお礼状の例文集

一般的なお礼状のマナーを学んだところで、ここからは実際に使えるお礼状の例文をご紹介。 上司、部下、親戚、友人と、お相手別に例文をご紹介しますのでぜひ参考にしてくださいね。

上司に贈るお礼状の例文

恭啓 虫の音にも深まる秋を感じる頃となりました 〇〇様におかれましては いよいよご清栄のこととお喜び申し上げます 先日は長女の出産にあたりまして ご丁寧なお祝いをいただき誠にありがとうございます いただきましたお祝いの品を娘も大変気に入っております 子どもは〜〜〜(名前の由来)という願いをこめまして 「◯◯」(ふりがな)と命名いたしました また おかげさまで母子ともに健康に過ごしております まだまだ不慣れではありますが これからは2人協力して育児に励んでまいりますので どうぞ倍旧のご指導のほどをよろしくお願い申し上げます 心ばかりではありますが 別便にてお礼の品をお送りさせていただきますので よろしければお納めくださいませ まずは書面にて御礼申し上げます 敬白 令和 ◯年◯月◯日

部下・同僚に贈るお礼状の例文

拝啓 〇〇様におかれましては ご健勝のこととお喜び申し上げます さて この度は出産祝いを頂戴しまして ありがとうございました 娘もいただいた品を大変気に入った様子で 夫婦共々嬉しい限りです 子どもは〜〜〜(名前の由来)という願いをこめ 「◯◯」(ふりがな)と命名いたしました おかげさまで母子ともに健康に過ごしております 笑顔がとっても素敵な子で 〇〇が夫婦の日々の癒しとなっています 仕事は相変わらず忙しいでしょうか 休暇中はなにかとご迷惑をおかけしてしまいますが どうぞよろしくお願いいたします   敬具 令和○年○月○日

親戚に贈るお礼状の例文

拝呈 晩夏の候 〇〇様におかれましては いよいよご清栄のこととお喜び申し上げます この度は長男の出産にあたりまして ご丁寧なお祝いをいただき誠にありがとうございます いただいたものはどれも実用的なものばかりで すぐに私共の育児に欠かせないものとなりました 子どもは〜〜〜(名前の由来)という願いをこめまして「◯◯」(ふりがな)と命名しました また おかげさまで母子ともに健康に過ごしております まだまだ分からないことだらけですが 夫婦で力を合わせ育児に努めてまいります 近々 顔を見せに伺えればと思っております 暑い時期が続きますが 〇〇様もくれぐれもご自愛ください まずはお礼まで 敬白 令和 ◯年◯月◯日

友人に贈るお礼状の例文

拝啓 初蝶の姿を見かけ本格的な春の到来を嬉しく感じております いかがお過ごしでしょうか 先日は長男○○の出産にあたり 素敵なお祝い品をいただきありがとうございました さっそく親子そろって愛用させていただいております 子どもは〜〜〜(名前の由来)という願いをこめまして 「◯◯」(ふりがな)と命名しました また おかげさまで母子ともに健康に過ごしております 初めてのことばかりでまだ不慣れな2人ですが 大学以来の友人としてこれからもアドバイスをいただければ幸いです ぜひ一度 息子の顔を見に立ち寄ってくださいね 末筆ながらますますのご活躍をお祈り申し上げます 令和○年○月○日

出産内祝いのお礼状に関する Q&A

最後は、出産内祝いのお礼状に関するQ&Aをご紹介。 誰もが疑問に思うことから細かいことまで、わかりやすく解説するのでぜひお役立てくださいね。

Q.お礼状を出すタイミングは?

A.お礼状は出産祝いをいただいてから3日以内に渡すのがマナーとされています。 出産祝いをいただくタイミングは、出産の直後となる可能性もあります。産後は忙しくなるため、手書きの便せんなどは産前にあらかじめ用意しておくと良いかもしれません。 また、可能であればお礼状は内祝いの品と同じタイミングで贈れるとなお良いでしょう。 出産直後で体調がすぐれない場合など、3日以内に贈れそうにない場合は電話などで感謝の意を述べ、後からお礼状を渡しても問題ありません。

Q.便箋・封筒の選び方とは?

A.便箋や封筒の選び方に厳格なマナーは存在しないので、贈るお相手との関係性やお礼状の内容に合わせて決めるのが良いでしょう。 基本的には、上質な和紙などを使った白い無地の便箋や、薄い色でラインが引いてある白い便箋なら、お相手を選ばずに贈ることができます。 カジュアルなデザインの便箋やメッセージカードもありますが、目上の方に贈る場合はそういったものでなく、シンプルな便箋を使うのが無難でしょう。 便箋を入れる封筒は、白い無地の二重封筒がフォーマルなものとなります。二重封筒とは、封筒の内側に便箋を守る中紙が貼られているものです。 友人など親しい間柄の方へのお礼状なら、便箋とセットになっている封筒などを使ってもよいでしょう。

Q.お礼状を書くときのペンは?

A.フォーマルなお礼状は、万年筆や筆ペンで書くのが理想的とされています。しかし、筆ペンや万年筆では書きにくい場合は濃い色のペンであれば問題ありません。 気をつけなければならないのは、薄い色のペンでお礼状を書いてはいけないということ。 薄い色のペンは弔事などで用いる薄墨を連想させるため縁起が悪く、慶事のメッセージには向きません。

Q.出産祝いへのお礼状をLINE・メールで送ってもOK?

A.お相手とあなたが親しい間柄である場合は、LINEやメールでお礼を伝えても問題ないでしょう。しかし、やはりお礼状は手書きのほうが感謝の気持ちもより伝わるというもの。 できる限り、お礼状は手書きで贈るのが良いでしょう。

Q.2人目以降の場合もお礼状を出す?

A.出産祝いは何度いただいてもありがたいもの。当然ながら、お祝いしていただいたらそのつどお礼状を贈るのがマナーです。 同じ方から何度もお祝いをしていただいている場合は、そのことへの感謝の気持ちもお礼状につづると、より真心が伝わるでしょう。

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