お歳暮のお礼状の書き方とは?そのまま使える例文集をご紹介!

お歳暮を贈っていただいたことへの感謝の気持ちを伝える「お礼状」。今回はそんなお礼状にまつわるマナーをご紹介します。お礼状を送るタイミングや、書き方の手順などを詳しく解説。また、ビジネスシーン・親戚・友人の3パターンに分けて例文もご紹介します。

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お歳暮の『お礼状』とは?

お歳暮を頂いた場合は、お礼として物品を贈る必要は基本的にはありません。 しかし、お返しをする必要がないからと言って、お礼をしないということはマナー違反に当たります。 そこで登場するのが、お歳暮のお礼状。 お礼状を贈ることは、お歳暮を頂いたことへの「感謝の気持ちを伝える」方法の一つになります。 親しい間柄では「お歳暮を確かに受け取りました」と電話やメールだけで済ませることもありますが、お相手が上司や先生、会社の関係者の場合はお礼状を書くのが望ましいです。

お歳暮の『お礼状』の基本マナー

お歳暮を手渡しで受け取った際は、その場で感謝の気持ちを伝えます。 しかし郵送で受け取った場合は、お礼状を出すのが正式なマナー。 まずは、お礼状を出すときの基本的なマナーをご紹介します。

【時期】受け取ってから『3日以内』

お歳暮のお礼状は、受け取ってから3日以内に出すのが理想。お歳暮を頂いたその日のうちにお礼状を出す準備に取り掛かり、遅くても3日以内には対応するようにします。 お礼状を出すのが遅くなってしまった場合は、お詫びの文章を付け加えるとお相手にも気持ちが伝わって良いでしょう。 ここで気を付けたいのが、お礼状を送りそびれてしまったからと言って、年賀状に一言「先日はお歳暮をありがとうございました」と添えるだけにしないということ。 お礼状と年賀状は必ず別で送るのがマナーです。

【方法】ハガキor手紙

お礼状にはハガキが利用されることも多いですが、封書で送るとより丁寧な印象となります。目上の方や会社関係の方には、縦書きの便箋を使い、封筒に入れて送るのがおすすめです。

【書き方】句読点は使わない

お礼状を書く際は、句読点(、や。)を使わないのが本来のルールです。 もともと句読点は、子どもが文章を読みやすくするために明治時代から使われ始めたと言われています。そのため、手紙で句読点を使うのはお相手を子ども扱いすることになり失礼……という考え方があるのです。 また、区切りを表す句読点は「縁の終わり」を意味するという由来もあります。 お礼状には句読点は使わず、代わりに空白や改行を使って読みやすい文章を書きましょう。

お歳暮の『お礼状』の書き方

お礼状には、以下のような内容を書きます。 ①頭語 ②時候のあいさつ ③お相手の近況を尋ねる言葉 ④お歳暮を頂いたお礼や、1年間お世話になったことへの返礼のあいさつ ⑤お相手の健康を気づかう言葉、来年以降のお付き合いをお願いする言葉など ⑥結語 ⑦日付、贈り主の名前 それぞれについて、下記で詳しく解説していきましょう。

①頭語

「頭語」とは手紙の冒頭に書く、あいさつのような言葉のこと。 人に会ったときには「こんにちは」などとあいさつを交わしますが、それに当たるような言葉です。 頭語は、手紙の結びや文末に書く「結語」とセットで使うのが一般的。 頭語と結語は、手紙を出す相手や状況を踏まえて使い分けます。 ここでは、主な頭語と結語をご紹介します。 【一般的な手紙】 頭語        結語 ・拝啓(はいけい) ・敬具(けいぐ) ・拝呈(はいてい) ・敬白(けいはく) ・啓上(けいじょう)・排具(はいぐ) 【改まった手紙】 頭語        結語 ・謹啓(きんけい) ・謹言(きんげん) ・謹呈(きんてい) ・謹白(きんぱく) ・恭啓(きょうけい)・敬白(けいはく)

②時候のあいさつ

時候のあいさつとは、頭語の次に書く「季節を表す言葉」のこと。 こちらもお相手との関係性によって使い分けるようにしましょう。 ここでは、お歳暮の季節である12月に使える時候のあいさつをご紹介します。 〈12月〉 目上の方への時候のあいさつ 「初冬の候」「師走の候」 「寒気厳しき折から」「寒気いよいよ厳しく」 「年の瀬もいよいよ押し詰まり」 親しい方への時候のあいさつ 「年の瀬も押し迫ってまいりました」 「寒さも本格的になってきました」 「星空が美しい季節となりました」 「師走を迎え、なにかと気ぜわしい毎日ですが」

③お相手の近況を尋ねる

時候のあいさつに続けて、お相手の近況や健康、安否を尋ねる言葉を書きましょう。 例) 「年の瀬も押し迫ってまいりましたが 〇〇様はいかがお過ごしでしょうか」 「師走の候 〇〇様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます」

④お歳暮への『お礼・感謝』を伝える

お歳暮を頂いたことへの、お礼や感謝の気持ちを伝えます。 この際、お礼状を送るお相手や頂いた品によっては、自分が喜んでいることはもちろん家族も喜んでいる旨を伝えると、お相手にも喜んでいただけるはずです。 例) 「本日は大変結構なお歳暮の品をいただき 誠にありがとうございます」 「この度はご丁寧にお歳暮の品をお贈りいただき ありがとうございました  家族ともども大変喜んでおります」

⑤お相手の健康・息災を願う言葉

お歳暮シーズンである12月は、寒さも厳しくなってくる季節です。 また年末年始に向けて忙しくなってきますので、お相手の健康や息災を願う言葉を添えると良いでしょう。 例) 「時節柄 ご自愛ください」 「しばらくは寒さも続くことと思いますので どうかお身体にはお気を付けてお過ごしください」

⑥結語

「さようなら」などのあいさつに当たる結語を書きます。 冒頭で使用する頭語に合わせて書くようにしましょう。

⑦差出人と日付

最後に、お礼状を書いた日付と、差出人の名前を記入して完成です。 なお、妻が夫に代わって公的なお歳暮のお礼状を書く際は、夫の名前の下に「内」と小さく記します。

【ビジネス関係の方へ】お歳暮の『お礼状』例文集

ビジネスシーンでお歳暮のお礼状を書く際は、封書で出すのが基本マナーです。 ハガキを使用する場合も、見栄えが良くなるので縦書きにするのが無難です。 またハガキの際は第三者にも見られるため、内容には気を付けましょう。 取引先にお礼状を送る場合は、個人間ではなく会社間でお礼を伝えます。宛名をつける場合は、会社名と代表者名を記載し、送り先も会社名と代表者名を記入するようにします。 ※ビジネスシーンであっても、親しい関係先であったり、すぐにお礼を伝える必要がある場合はメールでお礼を送る場合もあります。

例文①

株式会社〇〇 (代表者名)様 拝啓 師走の候 貴社におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます さて この度は結構なお歳暮の品をご恵送賜り誠に有難うございました 甚だ略儀ながら 書中をもって御礼申し上げます 時節柄ご自愛ください 敬具 令和〇〇年12月○日 株式会社△△ 代表者名

例文②

株式会社〇〇 (代表者名)様 謹啓 初冬の候 貴社におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます さて 本日結構なお歳暮の品をありがたく拝受いたしました このようなお心配りを頂き 恐縮に存じ 心よりお礼申し上げます 株式会社〇〇の皆様には何かとお力添えを頂き 弊社と致しましても大変心強く思っております 今後とも何卒ご指導のほど宜しくお願いいたします 寒さはこれからが本番でございますので どうぞご自愛くださいませ 略儀ながら書中にてお礼申し上げます 謹言 令和〇〇年12月○日 株式会社△△ 代表者名

例文③

拝啓 年の瀬もいよいよ押し迫って参りましたが 〇〇部長におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます さて この度は結構なお品をお贈りいただき 誠にありがとうございました いつもお心にかけて頂き 心より感謝申し上げます 来年も真摯に仕事に取り組んで参りますので 何卒ご指導のほどよろしくお願い致します しばらくは寒さも続くことと思いますので お身体をご自愛ください まずは略儀ながら 書中にてお礼申し上げます 敬具 令和〇〇年12月○日 差出人の名前

【親族・親戚の方へ】お歳暮の『お礼状』例文集

親族や親戚の方にお礼状を書く場合も、上で説明したものと同じ形で書きます。 基本的にはマナーさえ守っていれば、堅苦しい文章にしなくても問題はありません。 また、ビジネスシーンと比べてもそれほど形式を気にする必要はないので、縦書きや横書きなどに神経質になる必要もないでしょう。 しかし、お世話になった方や目上の方、マナーを重視する家では、縦書きの封書で書いておくのが無難です。

例文①

拝啓 寒さも本格的になってきましたが 皆様いかがお過ごしでしょうか さて この度はご丁寧にお歳暮の品をお贈り頂き 誠にありがとうございます いつに変わらぬお心配り 心より感謝申し上げます 寒さもこれからが本番でございますので くれぐれもご自愛頂きますようお祈り申し上げます 略儀ながら書中にてお礼申し上げます 敬具 令和〇〇年12月○日 差出人の名前

例文②

拝啓 年の瀬もいよいよ押し迫ってきましたが 皆様にはお変わりなくお過ごしのことお慶び申し上げます さて この度は大変結構な品をお贈り頂きまして 本当にありがとうございます お贈り頂いた〇〇に 家族一同大変喜んでおります 年末年始で慌ただしくなると思いますが ご体調にはお気を付けてお過ごしください 略儀ながら 書中にてお礼申し上げます 敬具 令和〇〇年12月○日 差出人の名前

例文③

拝啓 ポインセチアが美しい紅色を見せる季節となりました 皆様いかがお過ごしでしょうか  私たちは寒さに負けず 毎日元気に過ごしております さてこの度はご丁寧にお歳暮の品をお贈り頂きまして 本当にありがとうございました 好物を覚えていてくださり 子供たちも大変喜んでおります 頂いた〇〇は早速 家族一同で美味しく頂きました いつも細やかなお心配りを頂き 心より感謝申し上げます 今後とも何卒宜しくお願い致します 寒さも一層厳しくなるこの季節 お身体には気を付けてお過ごしください また 良いお年をお迎えになりますようお祈り申し上げます 略儀ながら書中にてお礼申し上げます 敬具 令和〇〇年12月○日 差出人の名前

【友人・知人の方へ】お歳暮の『お礼状』例文集

友人・知人の方にお礼状を書く場合も、基本的には上で紹介した書き順で書きます。 しかし、友人・知人と一口に言ってもいろいろな関係性があると思うので、お相手との関係によってカジュアルな言葉や少し硬めの言葉を使い分けるなど、調整すると良いでしょう。

例文①

拝啓 寒さがひとしお身にしみる頃となりましたが 〇〇様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか さて この度は大変結構なお歳暮の品をお贈り頂き 本当にありがとうございました いつもお心にかけて頂き 心よりお礼申し上げます 時節柄ご自愛ください 略儀ながら書中にてお礼申し上げます 敬具 令和〇〇年12月○日 差出人の名前

例文②

拝啓 星空が美しい季節となりました 皆様いかがお過ごしですか 私は寒さに負けず 毎日元気に過ごしております さて この度はご丁寧にお歳暮の品をお贈り頂き 本当にありがとうございました 好物の△△を覚えていて頂き 大変嬉しく思いました 来年もどうぞ宜しくお願いいたします 寒さも厳しくなってきましたので どうかお身体をお大事にしてくださいね 取り急ぎ略儀ながら書中にてお礼申し上げます 敬具 令和〇〇年12月○日 差出人の名前

例文③

拝啓 年の瀬も迫ってきましたが 皆さんにおかれましてはお健やかにお過ごしのことと思います この度は 大変結構なお歳暮の品をお贈りいただき 本当にありがとうございます 家族一同 △△に大変喜んでおり 先週末に美味しく頂きました 来年は〇〇君も中学を卒業されますね  高校受験を控えて 大変な時期かとは思いますがどうかお身体を大切にお過ごしくださいね また近いうちにお会いできることを楽しみにしております 略儀ながら 書中にてお礼申し上げます 良いお年をお迎えください 敬具 令和〇〇年12月○日 差出人の名前

今回贈られてきたお歳暮をお断りする場合

お歳暮をどうしてもお断りしなければならない場合もあると思います。 最近では、企業間でもお歳暮を一切受け取らないことが規則になっている企業もありますし、上司や部下間のお歳暮を一切しないという企業もあります。 また、公務員はお歳暮やお中元などの贈答品の受け取りを禁止されています。 こうした立場上お歳暮を受け取れない場合や、一度断ったにも関わらず再度贈られてきた場合は、お歳暮の包装を開けずに上から包装を重ねて返送します。 その際、受け取ることができない理由を述べた文面を添えて返送すると、こちらの気持ちも分かっていただけるはずです。 理由を述べずに返送してしまうと、お相手を傷つけてしまったり、失礼にあたるので気を付けるようにしましょう。 ここからは、お歳暮を返送する場合に添える書状の例文をご紹介します。

例文①

謹啓 初冬の候 貴社におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます この度は お歳暮の品をお贈り頂きまして 誠にありがとうございました ご厚意をいただきながら 大変心苦しいのですが 弊社ではお取引様からのご贈答は辞退させていただいております 何卒ご理解のほど宜しくお願いいたします 頂きましたお品はお気持ちだけ頂戴いたしまして 甚だ失礼とは存じますが 別便にてご返送させて頂きました 誠に勝手なことではありますが どうかお気を悪くなさらないでくださいませ 時節柄 くれぐれもご自愛ください まずはお礼かたがたお詫び申し上げます 謹言 令和〇〇年12月○日 株式会社△△ 代表者名

例文②

拝啓 師走の候 〇〇様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます この度はお歳暮の品をご恵贈いただきまして 本当にありがとうございました しかしながら 公職にいるものとして受け取ることができませんこと 何卒ご理解頂きたく存じます ご厚意を無にするようで甚だ心苦しいのですが 悪しからずご了承くださいませ つきましては お贈りいただいたお品は お気持ちだけ頂戴いたしまして返送させて頂きました  お気を悪くされませんよう お願い申し上げます 年末年始も迫って参りまして お忙しい季節となりましたが どうかお身体にはお気を付けてお過ごしください 略儀ながら 書中をもってお詫び申し上げます 敬具 令和〇〇年12月○日 差出人の名前

次回以降のお歳暮をお断りする場合

次回以降のお歳暮をお断りする場合は、今回限りで品物は頂戴します。 今まで通り、お礼状にはお歳暮を贈っていただいたことへの感謝は記しますが、「今後このようなお心遣いは無用です」を書き添えて送りましょう。 その際、「今後も変わらぬお付き合いはお願いしたい」旨を添えると、お相手の厚意に感謝を伝えながらもお歳暮辞退の旨が伝わるので良いでしょう。

例文①

謹啓 師走の候 貴社におかれましては益々ご清祥のことと心よりお慶び申し上げます この度は 大変結構なお歳暮の品をお贈り頂きまして 誠にありがとうございました ご厚意を頂きながら大変心苦しいのですが 弊社ではお取引様からのご贈答は辞退させていただいております しかしながら その旨お伝えしておりませんでしたので この度はありがたく頂戴させて頂きます 今後はどうかこのようなお気遣いなさらないようにお願い申し上げます お気持ちのみ有り難く頂戴したいと存じます 弊社の都合ばかりで心苦しくありますが 何卒ご理解のほど宜しくお願いいたします 末筆ながら 貴社の一層のご繁栄と皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます 略儀ながら 書中にてお礼とお詫び申し上げます 謹言 令和〇〇年12月○日 株式会社△△ 代表者名

例文②

拝啓 寒さも本格的になってきましたが 〇〇様におかれましては益々ご壮健のことと存じます この度は ご丁寧にお歳暮の品をお贈り頂き 誠にありがとうございました いつも変わらぬお心配りを頂き 大変恐縮でございます 今後はこのようなお気遣いをなさいませんよう 宜しくお願い致します また これからも変わらぬお付き合いのほどお願い申し上げます 年の瀬も迫って参りましたが どうかお身体にはお気を付けてお過ごしください 敬具 令和〇〇年12月○日 差出人の名前

お歳暮への感謝の気持ちを伝えましょう!

今回は、お歳暮への感謝の気持ちを伝えるお礼状についてご紹介しました。 文面に迷った際は、ぜひ例文を参考にしてみてくださいね。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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